全国各地の定修工事へ。柳井工業の武器は「守備範囲の広さ」です。

「4年に1度のお祭り」と言われている「定修工事」。個人的には、花形な仕事の1つだと考えています。

一般的なメンテナンスと違い、定修工事は分解から復興まで担当するので、時間も技術も重要です。同じプラント業界でも、定修工事をやるかやらないかは、はっきり分かれますよね。

・定修工事についての解説
・メンテナンスとの違い
・柳井工業のスタンス

今回はこの3つに焦点をあて、お伝えしていきます。同時に、柳井工業の「守備範囲の広さ」も感じ取っていただけたらうれしいです。

目次

  1. 「定修工事」と「オーバーホール」
  2. 「メンテナンス」と「オーバーホール」の違い
  3. 柳井工業は定修工事のプロ。守備範囲の広さが売りです

「定修工事」と「オーバーホール」

まずは前提として、オーバーホールをかんたんに説明していきますね。

定州工事

冒頭でもお伝えした通り、プラント業界には「定修工事」という約4年に1度行われる工事があります。法で定められていて、必ず決められた期間での点検が必要です。

この工事は隔年で行われていることもあり、とても壮大。プラントのすべての機械を止め、点検・分解・修理・復旧を一貫して担っており、こちらを「オーバーホール」といいます。

「メンテナンス」と「オーバーホール」の違い

よく、お客様の中で「一般的なメンテナンスと違うのですか?」と聞かれることがしばしばありますが、大きく異なります。

はじめての方ですとピンとこないと思いますので、身近な「腕時計」を例に図解を用意しました。

工事

「メンテナンス」を”一部”の部品のチェックだとすれば、「オーバーホール」は”全部品”を分解してチェックをすることです。

オーバーホールはメンテナンスに比べ、1つ1つの作業が繊細で細やか。職人の腕の見せどころになります。

また、オーバーホールの技術を習得するのに莫大な時間がかかると言われています。

実は、プラント業界の会社でもメンテナンスに特化した企業もあれば、定修工事に注力を注ぐ企業など、会社によって方針や技術の幅もさまざまです。


柳井工業は定修工事のプロ。守備範囲の広さが売りです

柳井工業職人

ここで、柳井工業の現状をお伝えいたします。

結論、弊社はメンテナンスはもちろん、定修工事に強い会社です。日々、全国各地のプラントに足を運び、オーバーホールの担当をさせていただいています。

同じ「プラント」と言っても、お客様によって使っている機械や施工方法、考え方もさまざま。1つ1つ柔軟に対応するのはやはりむずかしく、毎回プレッシャー感じたり悩んでいます。

ただ、全国各地を周り知見を増やしていくことで、柳井工業の対応の幅がぐっと広がりました。

・・・

柳井工業の強みは、地道に経験や知見を増やしたからこそ得られた「守備範囲の広さ」だと自負しています。これからも1つの武器として、磨いていきたいですね。

今回は「定修工事とメンテナンスの違い」と「柳井工業のスタンス」をお伝えしてきました。すこしでも、弊社の取り組みを感じ取っていただけたらうれしいです。

取材/文:ヌイ(@nui_nounai

柳井工業の仕上工はオールマイティーからスペシャリストへ転身しました

戦後から2000年初期まで、プラント業界の職人である「仕上工(しあげこう)」は、何でもそつなくこなせる「オールマイティ人材」が求められていました。

かつては柳井工業もオールマイティな仕上工を求めていましたが、2010年前後から、スペシャリストな仕上工を中心に採用をしています。

今回はその理由を、お伝えできればと思います。以下の流れにそって、柳井工業が選択した背景を説明していきますね。

・かつて求められた「仕上工」の仕事
・オールマイティからスペシャリストへ転身した理由

2010年前まで求められていた「仕上工」の仕事とは

まず前提として、ひと昔前の仕上工が求められていた仕事を、整理してみましょう。

・分解部品の計測
・駆動体と被駆動体のセンターリング
・図面を見ながらの分解と組立
・損傷部の簡単な補修
・分解するために必要なスペシャルツールを製作
・大型の機械を吊出し/吊込み
・機械を分解するために必要な足場を架設
・回転機周辺にある配管の取外し/取付け
・損傷部品の検査
・機械部品をホーニングにより清掃

改めて箇条書きしてみると、仕上工の仕事は多岐に渡りますね。

プラントで必要な作業はすべてできる「オールマイティーさ」が、極めて重要。

戦後〜2000年初期まではプラント業界の全盛期ということもあり、オールマイティ仕上工は数知れず。多くの人材が「手に職を!」と、目を輝かせていた時代でしたね。

ただ残念なことに、リーマンショックを経て2010年代から、すこしずつ業界の市場が右肩下がり。

さらに、プラント業界の闇も深まり、今まで大活躍していた仕上工や職人がプラント業界からどんどん離れていきます。(プラントの闇は下記のnoteで連載としてまとめています。興味のある方はぜひ!)

第1回:プラント業界のからくりと闇
第2回:下請け企業の劣悪環境
第3回:支店による二重取り構造

プラント業界では異例の人気がある「鳶職」と「製缶」

「このままプラント業界全体が、悪化していくだけなのかな…」と不安を抱いていましたが、意外にも職種の中には「拡大」している役割がありました。

結論からお伝えすると、「鳶職(とびしょく)」と「製缶(せいかん)」です。仕事内容と特徴をかんたんにお伝えします。

●鳶職
主に足場の架設を担当。プラントだけではなく、建築現場・リフォーム・道路の補修といった「公共工事全般」で活躍している。花形で人気があり、若手が多く活躍している。また、現場が多く、1年中コンスタントに仕事がもらえる。

また「重量鳶」と呼ばれる鳶職もあり、主に大型のタワー・モーター・発電機・タービンなどを据え付けている。専門性が高く、600T〜1000T級のクレーンを器用にこなす必要があるので、一人前になるまで時間がかかる。そのため、いろいろな現場で活躍している。

●製缶
主に缶を製造や鉄の加工など、プラント業界の「製作」を担っている。鳶職同様で、プラントだけではなく、大きな商業施設や病院の空調・ビルの鉄骨造り・電車のレール製作・船の溶接などに携わる。製缶も若者を中心にニーズが高く、若手〜中堅が育っている。

仕事内容がまったく違う鳶職と製缶ですが、「ものを造る」「プラント業界意外にも関わっている」という共通点があります。

どちらも世代を問わず人気な理由として、ものを造る仕事だからこそ、製造物という目に見えた成果が見え、達成感を味わえるからだと思います。

自分が手がけたものが商業施設やレジャー施設、新幹線に使われるって、やっぱりうれしいですよね。そして、それぞれの職人さんが自分たちの仕事に、誇りを持っています。

この「能動的な姿勢」をもっと尊重すべきではないかと、柳井工業は考えました。

柳井工業は「オールマイティ」から「スペシャリスト」へ

かつては、ぜんぶできるオールマイティ仕上工を柳井工業でも求めていました。ただ、ここ10年でその思考は手放し、「スペシャリスト仕上工で形成されたチーム作り」をしています。

鳶職は鳶職に、製缶は製缶に。他の仕事も専門家に任せています。

よくお客様には「柳井工業さんの方々は楽しそうに仕事をしている」とおしゃっていただけるのですが、自分の専門分野に特化できる環境だからではないかと考えています。

・・・

オールマイティはオールマイティでいいところはあります。また、スペシャリストならではの課題点もあるのは事実です。

ただ、オールマイティからスペシャリストへの転身。柳井工業の動員力の根源は、ここにあると考えています。


取材/文:ヌイ(@nui_nounai

プラント業界の闇②:下請け企業の劣悪環境

以前、noteにて「プラント業界のからくり」と言う名の「プラント業界の闇」をお話しました。

今回は内容を派生させ、プラント業界の裏事情をもう一つお話しします。結論からお伝えすると、「下請け企業の劣悪環境」です。

プラント業界では人手が足らないので、二次〜五次受け企業の社員や従業員を、一次受けの企業に派遣します。二次受けまでは健全な企業ですが、問題は三次受けの企業から闇が深いのです。

「三次受け企業」だとどうしても長くなるので、以下からは次にように呼びますね。

・A社:一次受け(ホワイト・健全)
・B社:二次受け(ホワイト・健全)
・C社:三次受け(闇)
・D社:四次受け(闇)
・E社:五次受け(闇)

前提として、プラント業界のからくりの話

今回の内容と大きくリンクするので、ここでもう一度、「プラント業界のからくり」を復習しましょう。基本的なプラント企業の仕組みを図にしてみました。

柳井工業

1. A社がお客さまから受注をした
2. 人手が足りないので、B社へ人員を募集する
3. B社(協力会社)でも人手が足りないので、C社へ人員を募集する
4. C社(協力会社)でも人手が足りないので、D社へ人員を募集する

A社やB社で人材を確保しきれないので、C社やD社から人員を集めています。プラント業界は、常に人手が足りていません。

簡単にそれぞれの企業の説明をしますね。

A社は上場企業が多く取引は健全でホワイト。B社も中小企業が多いですが、実績もあり健全です。

一方で、問題の発端になるのはC・D・E社。つまり、三次・四次・五次受け企業は、取引がグレーやブラックと言っても過言ではありません。

なぜ、グレーなのか。その理由を、次でお伝えいたします。

そもそも社長がプラント業界を知らない

根本的な原因は、「社長がプラント業界を知らない」からだと私は思っています。

まずは、C社以降の会社の状況をお伝えしますね。私たちと同じ業界で共にしているとは、思えないくらいの劣悪さです。

・人さえ集めれれば良しと考えている
・法人化していない会社も多数
・社会保険に加入していない企業も多数
・賃金はアルバイトに毛が生えた程度
・肝心の社長が仕事を把握していない

C社やD社はの多くは派遣会社。プラント業界が人手不足ということは、百も承知です。

そのため、言い方が悪くなりますが「人を送ってあげればいいんでしょ?」と、機械的に従業員を派遣しています。

「人手が足りない」ことは知っていますが、「誰を派遣してどんな仕事をしているのか」までは把握していないのです。

このままでは、業界全体の覇気が下がってしまいます。大きな懸念点です。

不幸中の幸いでしょうか。C社やD社の従業員の中でも、まじめに仕事をする「ダイアモンドの原石」のような方々もいらっしゃいます。

実は柳井工業では、彼らを育てたいと思い、オファーしたこともあったのですが、そうすると相手先の社長が牙を向いてきました。「引き抜くなんて、卑怯だ」と言われたり、時には賠償請求をしてくる始末。

今思えばこちら側の非もありましたが、このままでは業界が変わらず、どうしようもありません。

今後の具体的な解決策とは

柳井工業は、主に以下の解決策を考えており、実施しています。

1. A社とB社が強くなる(人材が十分に確保できる)
2. C社以降の社長にプラント業界に興味を持ってもらう

まず、ことの発端は「人材不足」。なので、プラント業界に興味を持ってくれる人材を増やすことが大切です。

提案の1つとして、フリーランスでのキャリアアップを過去記事にてお伝えしました。よかったら、合わせてご覧ください。

また、C社以降の社長さんにプラント業界を知ってもらうことが、何よりも大切です。仕事内容がどれだけ専門的で、むずかしいか。

内情を知ってもらえれば、従業員の待遇もよくなりますし、給与もぐっとあがるはずです。どうしても今は、メンバーへの思いやりを感じられません。

・・・

プラント業界の仕組みは、長年変わっておりません。年配の職人さんが引退していく中、若年層の人口もどんどん減っています。

私たちも、何とか現状を変えていきたいものです。まずは私なりに考えをまとめ、こうして発信をしていきます。

執筆・編集:ヌイ
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プラント業界のフリーランス「一人親方」衰退理由。新しい働き方を考えたい

IT化が進む今、組織には属さない「フリーランス」として働く人も増えてきました。「組織には縛られずに働く」や「好きなことを仕事に」というキャッチフレーズも今ではめずらしくありません。

IT業界に関わらず、実はプラント業界にもフリーランスのように働く「一人親方」という方々が、数年前までたくさんいらっしゃいました。

残念なことに、一人親方は年々少しずつ減少してきています。プラント業界のフリーランスはIT業界と違い、減っているのです。

ただ、柳井工業は一人親方を育てることで、プラント業界が活性化できるのではないかと考えています。

今回は一人親方が衰退している背景からはじまり、「一人親方育成の可能性」を中心にお伝えできればと思います。

目次

  1. プラント業界のフリーランス、一人親方の話
  2. 一人親方が衰退している原因と背景
  3. フリーランスで技術を身につけ、キャリアアップをしていくのも1つの手

プラント業界のフリーランス、一人親方の話

まずは、一人親方の働き方を簡単にお伝えします。サラリーマン時代に培った経験や技術を活かし、フリーランスで活躍する人が大幅に増えました。

・会社を設立せずに仕事ができる
・組織に属さないので縛られない
・現場や作業内容を自分で選べる
・仕事をした分給与が上がる(平均年収700万ほど)

今や「フリーランス」という言葉を聞くようになったので、想像しやすいかと思います。

一人親方は会社や組織に属さないので、「自由度が高い仕事ができる」ことが特徴です。歴史が長く、古き良き的な風潮がプラント業界が合わない人でも、一人親方で働ける時代がありました。

ただ、ピークだったのは1990年~2010年。冒頭でもお伝えしましたが、今では一人親方も少しずつ衰退しています。

一人親方が衰退している原因と背景

まず、一人親方が企業からよく思われていませんでした。会社に属していないためか、「自分さえよければいい」と個人主義な考えを持つ人が多かったからです。

・責任感がない
・「自分さえミスしなければいい」と個人主義
・群れを嫌い、チームワークに向かない
・仲間や組織を育てようとしない
・社会保険に加入していない、入らない

多くの企業が、一人親方に対してこのように感じるように。自分たちと働きやすくするために、企業は次のように親方たちを縛ってしまったのです。

・単価を下げる(会社員と近い給与)
・社会保険や労災への加入を絶対条件にする
・プラントへの出入を制限する(仕事を選べない)

やればやるだけ給与が上がったのがなくなり、今まで選択自由だった保険関係がマストに。さらに、プラントへの出入りも制限され、仕事の幅が狭まりました。

フリーランスで技術を身につけ、キャリアアップをしていくのも1つの手

フリーランスのうまみが消えた一人親方は、プラント業界を去るように。こうして、一人親方が衰退していったのです。

柳井工業ではこれまでたくさんの一人親方と一緒に、仕事をしてきました。これまでの世間のイメージを持つ「責任感のなさ」とは対照的に、責任感が強く、プロ意識の高い方々もたくさんいらっしゃいました。

それにも関わらず、業界全体で一人親方への待遇が悪くなった行ったのはとても残念です。


ここで、私が描いている未来の構想をお話させてください。

衰退していっているフリーランスですが、今後は視点を変えて「一人親方からはじめるキャリア形成」が、おもしろいのではないかと思っています。

柳井工業では今後、一人親方を育てたいと思っています。1人あたり、5〜6年と時間をかける予定です。

フリーランスで入ってもらい(もちろん社員としても歓迎です)、技術を学んでもらいながらスキルを伸ばしていき、会社や仕事内容を柔軟に選んでもらう。こんな仕事の仕方も、おもしろいのではないかなと。

こちらのnoteでも書きましたが、今はプラント業界全体の人材が減っています。これは1つの危機です。

そのためにも、若手の方がプラント業界に興味を持ってもらい、専門技術を身につけながら、自由度を高めて仕事をしてもらう。そんな柔軟な働き方が、プラント業界に生まれたらいいですね。

機械エンジニアの仕事内容とかっこいいところを語ろう

プラント業界に欠かせない存在の1つである、機械エンジニア。実はプラント業界にも「エンジニア」が存在します。

あまり仕事内容が認知されておらず、花形でもないので、どうしても第一印象が「地味」とレッテルを貼られがちな職業です。

私はプラント業界に身を置いていますが、現場でもいまいち「機械エンジニアのかっこよさ」に気づいていない人が多いです。これは本当にもったいない。

今回は機械エンジニアの魅力をテーマを下に、実際の仕事内容や個人的に思うかっこいいポイントを2つに絞ってお伝えできればと思います。 

機械エンジニアの仕事と回転機

いきなり「機械エンジニア」と聞いても、はじめての方だとピンと来ないと思うので、簡単にお伝えします。

一言で言うと、プラントの中にある回転機の操縦やメンテナンスを行う、プラント業界の「縁の下の力持ち」なポジションです。

まずは、回転機の正体から。

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プラントの中には、沢山の「回転機」が存在します。さらに細分化していくと、ポンプや圧縮機、ファン、ブロアー、タービンなどが含まれており、これらはすべて「回転機」です。

回転機にはそれぞれ役割があります。例えば、ブロワーはプラントで不要になったガスを排出し、ポンプと圧縮機は、製品を作るために液体や気体を、移送と圧送をしてくれています。どれも必要不可欠。

一見、外から見ると無機質に見えますが、中身を見るとかなり複雑で、数々の回転機が力を合わせ、プラントを支えているのです。

※それぞれの役割を知りたい方は「回転機の設計」をご覧ください。

ここで1つ、前提としてお伝えしたいことがあります。

回転機の生産元は、メーカーです。当然、メーカーが保証ものとなります。

回転機の取扱説明書や図面は付いていますが、回転機の中身を通常は見ることができません。中身を見ずに、説明書を見ながら操縦するのが一般的です。

ただ、私が所属する「柳井工業」では、より深く踏み込んで、回転機の中身と密接に関わりながら仕事をしています。その秘密は、後ほど。

今までの話を前提に、進めていきますね。次は本題である、機械エンジニアの魅力です。

機械エンジニアがかっこいい理由①:信頼を蓄積して施工者として携われる

まずは、信頼の蓄積から施工者(機械エンジニア)を任せてもらえることは、本当に大きな魅力だなと思っています。

先ほど、回転機は製造したメーカーに特許があり、「通常であれば回転機の中身を見れない」とお伝えしました。

ただ、柳井工業のエンジニアは、プラントを管理しているお客様からの許可をいただいており、機械の分解や復旧ができるのです。

ではなぜ、柳井工業の機械エンジニアは、特許を持つメーカーから特別に許可が降りているのか。

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先ほどの触れましたが、柳井工業が経験の長さや実績、クライアントとの信頼関係の構築ができているからです。とても光栄なことです。

プラントを管理しているお客様は(私たちは「担当者」と呼んでいます)、実は回転機の管理やメンテナンスを、できればメーカーには頼みたくないのが現状。膨大な費用がかかり、簡単には呼べないのです。また、メーカーも人手が足りていません。

幸い、柳井工業では安価で整備・点検を承っているので、多くの担当者やメーカーにも喜んでもらっています。

機械エンジニアがかっこいい理由②:プラント業界の縁の下の力持ち

そして、私が機械エンジニアってかっこいいなと常々思っていることは、「プラントを回し続けられている」ことです。

プラントには大量の回転機があると先ほどお伝えしましたが、数々の回転機が「永久的に回り続ける」ことは不可能です。

これは実際に携わった人にしか体験できないのですが、回し続けるためには、たくさんの人の努力があります。

回転機の性質や構造を知ることからはじまり、回転し続けるためにこまめなチェックを日々行なっています。問題なく動くまでは、毎回ドキドキなのです。

回転機がうまく機能し、私たちが心配していた懸念点が払拭できた時は、「無事でよかった」「動いた」と、なんともいえない達成感があります。

決して1人では成し遂げられません。チームの連携が大切になります。

お客様と一緒に悩んで、時にはぶつかりながらも様々な状況と向き合う。これは知っている者だけが味わえる、特別な達成感だと思います。

残念なことに、「問題なく回っていることが当たり前化」し過ぎていて、仕事の偉大さに気づいていない機械エンジニアがたくさんいます。

動かし続けるには、今までの努力や信頼が積み重ならないと、成し遂げられないのです。

・・・

機械エンジニアはどうしても、「地味な仕事」と思われてしまうことがしばしば。たしかに、華やかではないかもしれません。

でも、私は「最高の縁の下の力持ち」だと思っています。もっと誇らしく思ってもいい。たくさんのお客さんに喜んでもらえるお仕事です。

回し続けるって、大変ですからね。
あなたたち機械エンジニアのお陰で、今日も回転機が回り続けてくれています。

ある日プラントがなくなったらどうなる?

あなたはプラントと聞いて何を思い浮かべますか?

プラントでは何が作られていて、私達の日々の生活にどう関わり、なくなるとどうなるのかプラントにまつわるアレコレをまとめました。

プラントとは?

「プラント」という言葉の意味を調べると「生産設備一式、大型機械など」と記載されています。

一般的にプラントとは、生産や処理施設など、様々な施設が有機的に結びついた施設全体のことを指します。

プラント の一つであるコンビナートを例にとると、原燃料→製品→製品の副産物(廃棄物)→製品など、ある原燃料をもとにして複数の製品を無駄なく生成し、それをサポートするために複数の施設が有機的に結びついた施設となっています。

プラント施設の種類は、発電所、LNG、石油、ガス、化学、ごみ処理、水処理、バイオガス、メタン発酵施設、汚泥再生処理など扱う対象によって多岐にわたります。

プラントがなくなったらどうなるの?

1、石油、化学プラントの場合

石油、化学プラントでは石油をはじめとしてLPG、天然ガスなどの炭化水素を原料として、様々な生産工程を経由しポリマー、繊維、ゴムなどの化学製品を製造しています。

プラントがなくなってしまうと生活に必要なゴム製品(電線やホースのゴム、タイヤなど)、車や電化製品などの部品が作れなくなり、私達の生活に密接した多くの製品がなくなります。

2、液化天然ガス(LNG)プラントの場合

液化天然ガス(Liquified Natural Gas=LNG)とは、気体である天然ガスを冷却することで液体化したもののことで、これらもプラントで製造しています。

天然ガスはマイナス162℃程度にまで冷却すると液体になり、気体の状態に比べて体積が600分の1にまで減るという特徴があり、大量輸送・貯蔵が出来ます。また環境にも優しく化石燃料に比べて燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少なくクリーンな燃料です。

液化天然ガスの用途としては、輸入量の7割近く(68.2%)が火力発電所の燃料として電力用に使用されており、残りの3割強(31.8%)が都市ガス用として使われています。

もし、プラント が無くなれば、火力発電所の燃料がなくなり、電力代の高騰、環境破壊が進むことが予想されます。

3、ごみ処理プラントの場合

皆さんのご存知の通りゴミ処理場もプラントの一つなんですね。ゴミを燃やした時に有毒なガスが発生しないようにきちんと処理をして、熱を電力に変えています。生活に無くてはならないゴミ処理場がなくなると一体どうなるのか?想像するだけで恐ろしくなりますね。

プラントが動かなくなることが現実に!?

プラントで働く人が減っています。理由は下記の記事にも書きましたが、

このような状態に危機感を感じ、将来を見据えて外国人留学生を積極的に受け入れるなど業界全体での取り組みが進んでいます。ロボット技術が進歩し、機械化が進む昨今ですが、機械を管理したり、メンテナンスするのには”人”が重要です。

もっと多くの人にプラント業界を知ってもらい、身近に感じてもらう事で興味を持ってもらいたい。これからもプラント業界の魅力をどんどん発信していきたいと思っています。